広大熱工学メルマガ66号(2012.9活動報告)

                     広島大学大学院工学研究科 熱工学研究室
                       (松村・井上・神名・柳田研究室)
                            松村幸彦
                            井上修平
                            神名麻智
                            柳田高志



時折涼しい風が吹くようになり、朝晩は寒い位です。皆様、いかがお過ごしでしょう か。9月は学会シーズンで、スタッフも西に東にと飛び回っています。広島大学では原子
力学会があり、研究室OBの山野様から来広するので挨拶に、と言っていただいたのです
が、松村と神名は化学工学会で仙台に、井上は分子科学総合討論会で東京に出張中で失礼
してしまいました。

9月25日には学位記授与式があり、無事に宗綱様とChutinanさんが博士号の学位記を受
け取りました。Chutinanさん は27日には帰国しました。

福田君が海外共同研究でタイのチュラロンコン大学に滞在中です。松村が9月24日に
行ってきましたが、元気にしていました。

西君と松本君は大学間協定ならびにダブル・ディグリープログラム関連の行事で台湾の国
立中央大学を訪問中です。

大学院の入試を受けたB4は全員合格しました。

後期のグループミーティングとゼミも始まりました。B4は後期からグループミーティング
資料を英語で作成するようにしています。

また、広島大学バイオマスイブニングセミナーが開始になりました。広島大学のバイオマ
ス研究を大学のバイオマス関係研究室の発表を研究室同士や一般の方に聞いていただく講
演会です。松村が世話人をし、神名が司会をしています。

スタッフが大変だったのは、中四国伝熱セミナー・広島です。呉のヤマトミュージアムの
近くのビューポートホテルで開催しました。実行委員長は松村の名前でしたが、会場の手
配、プログラム、会計などは井上の方で手配、講演会は神名の方で手配、ホテルの予約は
柳田、当日の司会は神名と柳田、とスタッフ総出での対応でした。当日は、研究室の学生
もほぼ全員参加、他の大学のメンバーと交流を深めました。

ところで、論文は受付、査読、受理、校正、掲載の順に進んで雑誌に載ります、このメー
ルマガジンでは、掲載のページ数が決まった時点でご報告することにしています。もしも
どこかで引用している時にページ数がわからないと引用しにくいだろうと考えてのことで
す。しかしながら、通常、受理されて校正が済むとその論文については忘れて次の研究に
取りかかってしまうことが多く、掲載に気づかないで報告が遅れることがあります。今回
も2件、そのような論文のご報告があります。

今回は、寄稿をM1の佐々並和真様とD3のPhacharakamol Petchpradab Phothisantikul様か
らいただいています。


■ 寄稿(佐々並和真様)

皆さんこんにちは。修士1年の佐々並和真です。秋とは言え、まだ暑い日もありますが皆様
いかがお過ごしでしょうか。研究室では新しく入ってきたB4やM1もそろそろ研究室に慣
れ、本格的に研究に取り組んでいるように思います。

私自身の近況も書かせていただきたいと思います。私は、今年の4月からこの研究室に配属
されました。最初は研究のことをあまりわからず戸惑うことも多かったです。最近は少し
ずつ研究のこともわかりはじめ、研究室にも慣れてきました。しかしまだまだ勉強が足り
ない部分も多いのでがんばってゆきたいと思います。

これからB4は卒業論文、M2は修士論文、またM1は企業説明会やエントリーシート作成など
の就職活動が本格的にはじまり、忙しい日々になると思いますが体調管理にはしっかり気
をつけてゆきたいです。


■ 寄稿(Phacharakamol Petchpradab Phothisantikul様)

Good day, I'm Phacharakamol Petchpradab Phothisantikul from Thailand, I already
started my last Doctorial program year (D3) in this autumn semester 2012. Two
year passed, I have spent my wonderful time for PhD study, Japanese language and
Japanese culture. I have learned a lot during studying here, not only PhD study
life but about the way of life. Japanese people have a great split for their
work, in my laboratory, almost of Japanese student have a good knowledge on their
study and can apply to the realistic problem. I think this point is very
important for every engineering student. Many students have been study a lot but
cannot use their knowledge effectively. So this is very good chance for me to
learn and practice with this good environment.

Numberless of my experiment, I did, sometime success, sometimes not. The
important thing is how we can solve the problem. I learned that a systematic
thinking is can solve the problem effectively. My research is hydrothermal pre-
treatment for ethanol production. Working with real biomass feedstock is
unpredictable. First we have to know well about our biomass feedstock then assume
the problem and prove it with the foundation theory which we studied. In my
hydrothermal pre-treatment team, we use different experimental apparatus with
various benefits. Everyone have their own experimental problem but while we solve
the problem together, we learn a lot and a lot effort and patience are also
crucial in order to successfully conduct the experiment. So team work is one of
the important things to me to help each other skill up together. I'm so thankful
to my professor and my laboratory colleague to light and guide my way.


■ 9月の学会発表、講演等

<論文・総説(査読あり)>

Tomie, T; Inoue, S; Matsumura, Y: In situ mass spectroscopic analysis for
chemical vapor deposition synthesis of single-walled carbon nanotubes, Chem.
Phys. Lett., 533, 56-59 (2012.4).

Tomie, T; Inoue, S; Iba, Y; Matsumura, Y: In situ mass spectroscopic analysis of
alcohol catalytic chemical vapor deposition process for single-walled carbon
nanotube, Chem. Phys. Lett., 536, 104-108 (2012.5).


<展望・解説・カラム等(査読無し)>

松村幸彦, 神名麻智, 柳田高志: バイオマス, Web Learning Plaza 「新エネルギーと分散
型電源」コース, 公益社団法人化学工学会 Webラーニング制作委員会 (2012.9). 
[http://weblearningplaza.jst.go.jp/cgi-bin/user/lesson_start.pl?course_code=776&lesson_code=6140&now_course=776]

Takuyuki YOSHIOKA, Yukihiko MATSUMURA: Feasibility of Bioenergy Utilization for
Sustainable Agriculture: A Case Study on Biomethanation and Ethanol Production in
Thailand, J. Jpn. Inst. Energy, 91(9), 923-930 (2012.9).

松村幸彦:Book Review「『基礎からわかるバイオマス資源』山本博巳著」, J. Jpn.
Inst. Energy, 91(9), 938 (2012.9).


<国内学会発表>

大友惇, 田中大, 井上修平, 高田啓二, 富田健太郎, 内野喜一郎, 梶山博司, VHFプラズマ
CVD装置を用いたZn-Si-Oナノ粒子の作製, 第73回応用物理学会学術講演会, 講演番号11p-
E3-7, 2012.9.11-14, 松山

中原大輔, 富永隆嗣, 井上修平, 松村幸彦: 気相化学蒸着法によるカーボンナノチューブ
合成過程の質量分析, 分子科学討論会2012, 講演番号3D02, 2012.9.18-21, 東京.

神名麻智, 山下康貴, 福富裕太, 松村幸彦: 酵母の挙動におよぼす水熱前処理副生成物質
の影響, 化学工学会第44回秋季大会, 2012.9.19-21, 講演番号A315, 2010.9.19-21, 仙台.


<講演>

松村幸彦:日本初の国際的バイオマスネットワーク・研究開発動向と日本の果たすべきバ
イオマス燃料の事業化に向けた国際戦略, バイオマス燃料の事業化に向けた国際戦略シン
ポジウム, 2012.9.3-4, 東京.

Yukihiko Matsumura: Simultaneous pulverization and hydrothermal pretreatment ---
characteristics and effect of acid and alkali, NSFC-JST Co-operation Project
Comprehensive Conversion of Biomass and Waste to Biofuels by Novel Catalytic
Processes Symposium 2012, 2012.9.16, Tienjin, China.

神名麻智: 水熱前処理副生成物の生成とその発酵に及ぼす影響, 第24回中四国伝熱セミ
ナー・広島, 2012.9.14-15, 呉.

Chutinan Promdej: Reaction kinetics of glucose decomposition in supercritical
water gasification, 第1回広島大学バイオマスイブニングセミナー, 2012.9.18, 東広島.


<報道など>

プロジェクト3:『BDFの恒常的活用のための品質安定化に関する調査研究』, 大学と
作る地域のゲンキ 広島大学地域連携推進事業の概要, 1, 13 (2012)


<その他>

松村幸彦: パネリスト, パネルディスカッション「バイオマス燃料の事業化に向けた国際
戦略」について, バイオマス燃料の事業化に向けた国際戦略シンポジウム, 2012.9.3-4,
東京.

松村幸彦: 実行委員長, 第24回中四国伝熱セミナー・広島, 2012.9.14-15, 呉.
井上修平: 実行委員, 第24回中四国伝熱セミナー・広島, 2012.9.14-15, 呉.
神名麻智: 実行委員, 第24回中四国伝熱セミナー・広島, 2012.9.14-15, 呉.
柳田高志: 実行委員, 第24回中四国伝熱セミナー・広島, 2012.9.14-15, 呉.
松村幸彦: 世話人,第1回広島大学バイオマスイブニングセミナー, 2012.9.18, 東広島.
松村幸彦: 解説, 第1回広島大学バイオマスイブニングセミナー, 2012.9.18, 東広島.
神名麻智: 司会, 第1回広島大学バイオマスイブニングセミナー, 2012.9.18, 東広島.
松村幸彦: シンポジウムオーガナイザ, 「バイオによる自然エネルギー・エネルギー多様
化を目指す研究開発の最前線」化学工学会第44回秋季大会, 2012.9.19-21, 仙台.

松村幸彦:招待講演司会, 小笠原渉「セルラーゼ高生産微生物の日本型系統樹進化および
最新の次世代バイオ燃料開発プロジェクト研究開発」, シンポジウム「バイオによる自然
エネルギー・エネルギー多様化を目指す研究開発の最前線」化学工学会第44回秋季大会,
2012.9.19-21, 講演番号A313, 2010.9.19-21, 仙台.


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