広大熱工学メルマガ55号(2011.10活動報告)

                     広島大学大学院工学研究科 熱工学研究室
                            松村幸彦
                            井上修平
                            神名麻智
                            柳田高志


朝晩、めっきり冷え込むようになりました。キャンパスの街路樹も赤く染まり、葉を落とし
ています。皆様にはいかがお過ごしでしょうか。

10月になって、マレーシアから短期で1名メンバーが参加しました。また、上中君が短期
でハワイ大学との共同研究のためにホノルルに滞在中です。学会のシーズンともなり、ス
タッフも出張が続きます。特に松村は書籍の編集が2冊重なってしまい、他のことにあまり
手が回っていない状況です。このこともあって、活動報告が遅れ気味となっています。申し
訳ありません。

10月の活動報告をお送りします。今回は、今年3月に修士を修了した八島大輔様と、4月
にM2となった谷口文太様から寄稿を頂いています。


■ 寄稿(八島大輔様)

みなさんこんにちは。平成22年度卒業生の八島大輔です。秋になり、来年春の論文提出に向
けてだんだん研究室は慌しくなっているのではないでしょうか? 体調には十分気を付け頑
張ってください。

現在私は、三菱重工株式会社 機械事業部 機械工作部 組立課に勤務おり、広島の観音工
場でコンプレッサーの組立に関わっています。6月に配属され、約5カ月経ちましたが、まだ
製品の知識が不十分なことが多く、日々努力しているところです。また、プライベートで
は、会社のソフトボール部に所属しており、週末に練習を行っています。仕事に、ソフト
ボールに、忙しくも充実した日々を過ごしています。

社会人となり、まだ半年ほどですが、仕事をしていく上で大切だなと思うことがあります。
それは、「人のマネをすることの大切さ」です。入社したての頃は、わからないことばかり
で、どのように仕事を進めたらよいか迷う場面が多々あります。自分で考え、自分なりのや
り方を試すのも大切なことだとは思いますが、仕事はスピードが重要です。迷ったときは、
とにかく先輩や上司のマネをし、仕事を効率的に行えるよう努めます。先輩や上司のマネを
していると、その中から学べることが多くあります。それを土台にして自分流のやり方にア
レンジしたほうが、自分で一から考えるよりも、早く、より良いやり方が見つけられると思
います。研究室のみなさんも自分の研究で行き詰ったときには、誰か参考になる人のマネを
してみてください。きっと、新しい発見や、新しい考え方が見つかると思います。

私は、まだまだ未熟者ですが、社会に出て、学生のみなさんに伝えたいことを書かさせてい
ただきました。少しずつ進歩できるように、いろいろ考えながら一日を大切に過ごしていま
すので、次に会うときには、少し成長したところをお見せできればと思います。そのときに
は、お互い成長した姿で会えることを楽しみにしています。



■ 寄稿(谷口文太様)

皆さんこんにちは。修士2年の谷口文太です。11月に入り紅葉が見頃を迎える季節となりま
したが、いかがお過ごしでしょうか。広島大学内でも綺麗な紅葉が見られ、秋らしい風景が
広がっています。現在私は、今月中旬に控えている修士論文の中間発表に向けて、焦りつつ
も一段と気合を入れて研究に取り組んでいます。

私ごとですが、今年の夏休み期間中の約1ヶ月間、タイのチュラロンコーン大学でバイオマ
スの有効利用に関する研究をさせていただきました。約1ヶ月という短い期間ではあります
が、派遣を通じて実に多くの収穫がありました。その中で私が特に強く感じることを簡単に
報告させていただきます。

今回の派遣で得られたもののうち私が最も貴重に思えるのは、国境を超えた多くの友人がで
きたことです。友人というのは派遣期間中に私がお世話になった研究室の学生達です。彼ら
とは言語や文化は異なりますが、同じ志をもった学生同士であるため通ずるものが多くあり
ました。そのため短い派遣期間中にも彼らと信頼関係を築くことができたと感じています。
この機会を通じて築いた関係を今後とも大事にし、自身の視野を広げたいと思います。

また英語がいかに実用的であるかということを再認識させられました。派遣先でのコミュニ
ケーション手段は英語であったため、英語力の有無がコミュニケーション能力に反映されま
す。誤った単語や表現方法は、誤解を招く恐れや相手の理解が得られないことがあるため、
語彙や適切な英語表現を日頃から勉強しておくことが大事だと思いました。同時に私は、世
界共通語である英語を習得することによって、世界中の人々とコミュニケーションを取るこ
とが可能になると感じました。

これからますます加速するグローバル社会では、学生のうちから国際感覚を養うことが非常
に重要だと思われます。一番の方法は実際に自分の目で他国を見ることだと思うので、機会
があれば皆さんも積極的に海外へ行ってみて下さい。得るものはきっと多いはずです。



■ 10月の学会発表、講演等

<国際学会発表>

Yukihiko Matsumura: Overview of supercritical water gasification technology,
KL.01, The 4th Sriwijaya International Seminar on Energy Science and Technology
2011 (SISEST 2011), Oct. 5-6, 2011, Palembang, Indonesia. (Keynote, Invited)

Yukihiko Matsumura: Rule of thumb for reactor design and process conditions for
supercritical water gasification of wet biomass, 118d, 2011 AIChE Annual Meeting,
Oct. 16-21, 2011, Minneapolis, USA.


<国内学会発表>

丹田翼, 松村幸彦, 北原博幸:スプレー塔の物質移動特性に関する相関式の決定, 熱工学コ
ンファレンス2011, 講演番号G224, 2011.10.29-30, 浜松.

高井北斗, Chutinan PROMDEJ,松村幸彦: 酸,塩基触媒を用いたグルコース超臨界水ガス化の
温度依存性, 熱工学コンファレンス2011, 講演番号I224, 2011.10.29-30, 浜松.


<講演>

松村幸彦「再生可能エネルギーとしてのバイオマスのポテンシャル」バイオマスエキスポ
2011 環境バイオマスフォーラム, 2011.10.21, 東京.

松村幸彦「バイオマスのエネルギー利用」システム農学会2011 年度秋季大会(広島),
2011.10.22, 東広島.

Yukihiko Matsumura: Biomass researches, utilization efforts, and experiences in
Japan, France-Japan Interchange Week Visit to Biomass Project Research Center,
Hiroshima University, Oct. 27, 2011, Higashi-Hiroshima.

Phacharakamol P. PHOTHISANTIKUL: Acid and base catalyzed hydrothermal pretreatment
of water hyacinth in a ball mill, 第13回広島大学・産総研バイオマスオープンセミ
ナー, 2011.10.28, 東広島.


<その他>

Yukihiko Matsumura: Session Co-Chair, Session "#118 - Reactor Engineering for
Biomass Feedstocks, Non-Topical 23B: Sustainable Refineries, 2011 AIChE Annual
Meeting, Oct. 16-21, 2011, Minneapolis, USA.

松村幸彦:受入れ対応, バイオマスプロジェクト研究センター訪問, 日仏交流週間バイオマ
スツアー (France-Japan Interchange Week Visit to Biomass Project Reserach Center,
Hiroshima University), Oct. 27, 2011, 東広島.

神名麻智: 世話人, 第13回広島大学・産総研バイオマスオープンセミナー, 2011.10.28, 東広島.

松村幸彦: 司会, 第13回広島大学・産総研バイオマスオープンセミナー, 2011.10.28, 東広島.

○関連トピックス

■11/18 東広島「第14回広島大学・産総研バイオマスオープンセミナー」

広島大学と産総研が主催するバイオマスオープンセミナーの第14回を11月18日
(金)に開催致します。
今回は産総研中国センター所長、東京大学大学院教授を歴任され、いまは鳥取環
境大学教授としてご活躍されている横山伸也先生と、広島大学大学院先端物質科
学研究科教授で酵母がご専門の平田大先生にご講演をお願いしております。セミ
ナー終了後には、お二人の先生を囲んだ交流会も予定しております。皆様のご参
加を心よりお待ちしております。
お申し込みは、下記ホームページからお願いします。

詳細とお申込み:http://unit.aist.go.jp/chugoku/even/20111118-01.html

◆オープンセミナー
日時:平成23年11月18日(金)16時〜17時55分(開場15時45分)
場所:産業技術総合研究所 中国センター 2階大会議室
内容
講演(60分)
「東日本大震災被災地復興とバイオマス利用」
鳥取環境大学 環境情報学部 環境マネジメント学科 教授 横山 伸也 先生
講演(50分)
「健康長寿に貢献する酵母研究〜細胞癌化の理解にむけて〜」
広島大学大学院 先端物質科学研究科 分子生命機能科学専攻 教授 平田 大 先生

◆交流会 【事前申し込みをお願いします】
日時:平成23年11月18日(金)18時〜20時
場所:産業技術総合研究所 中国センター 3階 交流室
会費:一般2,000円、産総研契約職員1,000円、オープンセミナー参加の学生500円



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