広大熱工学メルマガ51号(2011.6活動報告)

                     広島大学大学院工学研究科 熱工学研究室
                            松村幸彦
                            井上修平
                            吉田拓也
                            神名麻智


皆様、いかがお過ごしでしょうか。6月が過ぎるともう夏です。東広島も暑い日が続き、車
を停めておくと暑くて乗りたくなくなりますし、講義をしていても汗がどんどん出てきま
す。暑さにまけず、しっかり成果を出していきたいと思います。

6月1日付で研究室に参加して下さった神名助教も、だんだん研究室になじんできました。ゼ
ミでもいつも質問しています。

6月の活動報告をお送りします。まず、神名助教から自己紹介させていただきます。また、
今回は、今年3月に修士を修了した中嶋稔様と、4月にM1となった高井北斗様から寄稿を
頂いています。


■ 自己紹介(神名麻智)

皆様、はじめまして。6月1日より、広島大学の熱工学研究室に着任いたしました神名麻智で
す。

広島大学に着任する以前は、産業技術総合研究所で木質バイオマスからのエタノール生産に
おける糖化技術を向上させるため、遺伝子組換えによる酵素生産性を向上させた糸状菌の開
発に関する研究を行っておりました。

こちらでも引き続き、木質等バイオマスからのエタノール生産に関する研究を行っていきた
いと考えます。

熱工学研究室に着任して、一か月がたちました。着任した日に岡山での伝熱シンポジウムに
参加させていただき、大変貴重な経験をさせていただきました。こちらの研究室は、大変活
気ある研究室で学生さんの元気の良さには大変驚かされております。

少しずつでも、皆様とも交流を深めていければと考えております。今後ともどうぞよろしく
お願いいたします。


■ 寄稿(中嶋稔様)

平成22年度卒(現・東海旅客鉄道株式会社)の中嶋稔です。

三ヶ月に渡る研修を終え、現在は静岡県の浜松市で新幹線の全般検査を行っており、中で
も、鉄工職場で働いています。

当社では日々お客様を安全安定輸送の下、目的地までお運びさせていただいておりますが、
検査において怠慢や、過信が大きな事故へと繋がり、最悪の場合お客様の命を奪ってしまう
可能性のある大変社会的にも影響力のある会社だと思います。

このような会社に入って一番痛感したことが、「手段が目的化していないか?」ということ
です。当社では、自分の身を守るために、線路を横断する際は指差喚呼を行うことで自らの
身を守り、また、点検作業の確実な遂行のためにも指差喚呼を行っております。しかし、周
りの目を気にして、ただ指差喚呼をすることが目的の方もいます。何のために大学に通って
いるのか、また、何が一番大切なのかをいつも見失わないよう、自分に問いかける時間が
あったらいいですね。

最後になりますが、熱工学研究室には海外共同研究など、普段では体験できない経験をさせ
ていただけます。しかし、社会に出て色々な方々と接する中で、このような経験をしている
人はざらにいます。つまり、何事にも積極的に参加し、そして、密度の濃い経験をしておか
なければ、自己満足で終わります。5年後、10年後のなりたい自分を想像しながら、有意
義な学生生活を過ごしてください。


■ 寄稿(高井北斗様)

修士1年在学の高井です。梅雨に入り、異常に蒸し暑い日が続いております。皆様いかがお
過ごしでしょうか。現在研究室では、扇風機を用いるなど省エネに一丸となって取り組んで
います。

さて私ごとですが、今年の夏休みを利用してマレーシアのペトロナス工科大学で約1ヵ月
間、共同研究を行う機会を頂きました。ペトロナス工科大学では、現地のバイオマスを用い
た半炭化の条件と燃料特性の関連について研究を行う予定です。自分の行っている研究とは
多少異なるのですが、同じバイオマスについての研究なので自分自身の知見を広げるいい機
会だと考えております。また、慣れない環境下での生活や言語など、様々な不安もあります
が、海外へ滞在し異文化に触れることは必ず貴重な経験となると思うので、充実した1カ月
を過ごしたいと考えております。


■ 6月の学会発表、講演等

<論文・総説(査読あり)>

Athika Chuntanapum, Takayuki Shii, Yukihiko Matsumura: Acid-catalyzed char
formation from 5-HMF in subcritical water, J. Chem. Eng. Jpn., 44(6), 431-436
(2011.6)


<国際学会発表>

Yukihiko Matsumura, Yasunao Yamashita, Shuhei Inoue, Yoshifumi Kawai, Tomoaki
Minowa, Yoji Noda, Yoshihisa Shimizu: Classification of supercritical water
gasification kinetics for actual biomass feedstocks, OA5.3, 19th European Biomass
Conference & Exhibition: From Research to Industry and Markets, Jun 6-10, 2011,
Berlin, Germany.

Yasunao Yamashita, Yukihiko Matsumura, Takashi Yanagida: N, P, K recovery by wet
oxidation of fermentation residue for renewable re-generation of yeast, VP3.3.7,
19th European Biomass Conference & Exhibition: From Research to Industry and
Markets, Jun 6-10, 2011, Berlin, Germany.


<国内学会発表>

丹田翼, 松村幸彦, 北原博幸「ケミカル調湿用スプレー塔の物質移動特性」第48回日本伝
熱シンポジウム, SP110, 2011.6.1-3, 岡山.

射場勇士, 岡村拓哉, 井上修平, 松村幸彦「垂直配向単層カーボンナノチューブ薄膜の熱抵
抗に関する研究」第48回日本伝熱シンポジウム, SP402, 2011.6.1-3, 岡山.

伊藤恭平, 井上修平, 松村幸彦「垂直配向単層カーボンナノチューブ薄膜の熱抵抗に関する
研究」第48回日本伝熱シンポジウム, D233, 2011.6.1-3, 岡山.


<その他>
松村幸彦:実行委員会委員, 第48回日本伝熱シンポジウム, 2011.6.1-3, 岡山.

松村幸彦:座長, セッションB13 熱物性3, 第48回日本伝熱シンポジウム, 2011.6.1-3,
岡山.

井上修平:実行委員会委員, 第48回日本伝熱シンポジウム, 2011.6.1-3, 岡山.

井上修平:座長, セッションD23マイクロ伝熱2, 第48回日本伝熱シンポジウム,
2011.6.1-3, 岡山.

Yukihiko Matsumura: Scientific Committee, Paper Review Expert, 19th European
Biomass Conference & Exhibition: From Research to Industry and Markets, Jun. 5-10,
2011, Berlin, Germany.

Yukihiko Matsumura: Chairperson, Session OA2 "Gasifier performance", 19th European
Biomass Conference & Exhibition: From Research to Industry and Markets, Jun. 5-10,
2011, Berlin, Germany.



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