広大熱工学メルマガ45号(2010.12活動報告)
広島大学大学院工学研究科 熱工学研究室
松村幸彦
井上修平
吉田拓也
新年明けましておめでとうございます。昨年12月の活動報告です。
今年の熱工学研究室は、論文の数を増やしたいと考えています。論文数がすべてではない
ながらも、外部資金の獲得にも、学内外での評価にも、ひとつの指標となっているのが現
実です。社会的な説明責任も求められます。インパクトファクターなど意味がない、と
か、論文数を気にせずに自分で自信を持って研究ができれば良い、という意見もあります
が、それはその分野で十分に名前が売れていて論文がなくても評価してもらえる立場か、
もう外部資金や評価について不要な立場の発言です。若手メンバーが主体の熱工学研究室
では必死になってでも論文を出していくことが必要です。
幸い、学生の英語の力も上がってきています。TOEICで650点ある学生であれば、書いてき
た英語の添削にもそれほど手間はかかりません。B4にも積極的に論文を書いてもらうよう
に進めたいと思います。
12月の活動報告をお送りします。今回は、松村の前任で熱工学研究室で助教授をしてお
られた鈴木洋先生から寄稿を頂いています。
■ 寄稿(鈴木洋先生)
新年あけましておめでとうございます。1991年10月より1998年3月まで熱工学研究室に助
教授として勤務させていただいておりました鈴木洋です。この度松村先生に機会をいただ
きまして、ご挨拶と近況報告をさせていただきます。
1998年4月より神戸大学大学院自然科学研究科助教授として勤務させていただいておりま
したが、昨年5月より神戸大学大学院工学研究科教授として教鞭をとらせていただくこと
になりました。これも広島大学時代にご指導いただきました先生方および研究にご協力い
ただきました当時学生諸氏のおかげと感謝しております。
また、本年3月には「潜熱保有微粒子スラリーによるプロセス強化に関する研究」で、化
学工学会研究賞を授与されることとなり、今年は飛躍の年かと考えております。現在は熱
関係の研究から少し離れて、複雑流体や微粒子分散系の研究を主として行っております。
また、バイオ素材の生成法に関する研究に大きな成果があり、この方向にも研究発展を目
指しております。何かの機会に神戸に来られたときには、是非ご遠慮なく私どもの研究室
にお運びいただきますようお願い申し上げます。
■ 12月の学会発表、講演等
<論文・総説(査読あり)>
Hiroto Munetsuna, Masahiro Tamai, Yoji Noda, Yukihiko Matsumura, "Supercritical
water gasification staged at intervals for hydrogen fermentation residue of food
waste", J. Jpn. Inst. Energy, 89(12), 1173-1178 (2010.12).
Chutinan Promdej, Athika Chuntanapum, Yukihiko Matsumura, "Effect of temperature
on tarry material production of blucose in supercritical water gasification", J.
Jpn. Inst. Energy, 89(12), 1179-1184 (2010.12).
<展望・解説・カラム等(査読無し)>
松村幸彦, "油脂の水素処理による軽油代替燃料生産−バイオ水素化軽油(BHD)−", 水
素エネルギーシステム, 35(4), 75-76 (2010.12)
<国際学会発表>
Minoru Nakashima; Yukihiko Matsumura; Tomoaki Minowa: Pulverization of biomass
in a ball mill under hydrothermal condition, The International Chemical Congress
of Pacific Basin Societies (PACIFICHEM 2010), Area 10 Alternate Energy
Technology (ALTE), Bioconversion of Lignocellulose to Fuel Ethanol, Chemicals
and Materials (#221), 184, Dec. 15-20, 2010, Honolulu, USA.
Bunta Taniguchi; Takuya Yoshida; Y. Matsumura: Hydrogen and methane production
from bio-oil and its model compounds via partial oxidative supercritical water
gasification, The International Chemical Congress of Pacific Basin Societies
(PACIFICHEM 2010), Area 10 Alternate Energy Technology (ALTE), Clean Fuels from
Coal, Natural Gas and Biomass (#172), 239, Dec. 15-20, 2010, Honolulu, USA.
(Poster)
Yoshihiko Yamasaki; Shuhei Inoue; Yukihiko Matsumura; Yoshifumi Kawai; Tomoaki
Minowa; Takuya Noguchi; Yoji Noda; Yoshihisa Shimizu: Heat transfer and
rheological characteristics of catalyst-suspended biomass slurry, The
International Chemical Congress of Pacific Basin Societies (PACIFICHEM 2010),
Area 10 Alternate Energy Technology (ALTE), Clean Fuels from Coal, Natural Gas
and Biomass (#172), 270, Dec. 15-20, 2010, Honolulu, USA. (Poster)
Kohei Kaminaka; Shuhei Inoue; Yukihiko Matsumura; Hiroto Munetsuna; Yoji Noda:
Reactor plugging in supercritical water gasification of the biomass, The
International Chemical Congress of Pacific Basin Societies (PACIFICHEM 2010),
Area 10 Alternate Energy Technology (ALTE), Clean Fuels from Coal, Natural Gas
and Biomass (#172), 271, Dec. 15-20, 2010, Honolulu, USA. (Poster)
Yukihiko Matsumura; Takuro Konishi: Determination of heat of reaction for
supercritical water gasification, The International Chemical Congress of Pacific
Basin Societies (PACIFICHEM 2010), Area 10 Alternate Energy Technology (ALTE),
Clean Fuels from Coal, Natural Gas and Biomass (#172), 273, Dec. 15-20, 2010,
Honolulu, USA. (Poster)
<講演>
松村幸彦「バイオマスの燃料化技術」RC247 光応用計測と数値解析による革新的燃焼技
術の進展に関する国際協力研究分科会第4回分科会, 2010.12.6, 東広島.
井上修平:「分子動力学法によるナノスケール現象へのアプローチ−単層カーボンナノ
チューブの物性評価−」中四国熱科学・工学研究会平成22年度特別講演会, 2010.12.11,
東広島.
<その他>
松村幸彦:取材対応, バイオマス事業化について, 中国新聞, 2010.12.2
松村幸彦:オーガナイザ, 中四国熱科学・工学研究会平成22年度特別講演会,
2010.12.11, 東広島.
松村幸彦:司会, 中四国熱科学・工学研究会平成22年度特別講演会, 2010.12.11, 東広
島.
松村幸彦:取材対応, バイオマス事業化について, NHK, 2010.12.13
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